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その10 パドレー・アイランド国定海岸編
Padre Island National Seeshore


その10 パドレー・アイランド国定海岸編(Padre Island National Seeshore.) 1,400マイルの旅


前編

1日目(3/6) Padre Island National Seashore, 編 
ダラス(Dallas, TX)→Corups Christi, TX → Padre Island N.S.→ダラス(Dallas, TX)

後編

1日目(3/6) San Antonio Missions N.H.P, 編 
ダラス(Dallas, TX)→San Antonio Missions N.H.S → Goliad, TX→Aransas N.W.R→Kingsville, TX

2日目(4/7) Polo Alto Battlefield N.H.P
Kingsville, TX→Laguna Atascos N.W.R. → South Padre Island.→Port Isabel Light house, S.H.S→Polo Alto Battlefield N.H.P→Iwo Jima Memorial→Los Ebanos Ferry→ダラス(Dallas, TX)


前編

1日目(3/6) Padre Island National Seashore, 編 
ダラス(Dallas, TX)→Corups Christi, TX → Padre Island N.S.→ダラス(Dallas, TX)

 さて、そんなわけで土曜日の分を月曜日休みということにして、今日から休暇です。今日は予定を変えて、海を見に、テキサスのリゾート?コープス・クリスティを、目指します。ドナーの手術ではたびたび来たことがありますが、旅行に出かけるのは初めてです。
 朝6時にダラスを出発して、I-35を南へ向かいます。最近は朝日が遅いので、日が昇るのは7時過ぎてからです。日曜の高速道路はすいていて、運転しやすい物です。途中サンマルコスのアウトレットに10時に到着、少しのぞいていこうとしたら、まだ閉まっていて、待っている車が何台か見られます。
 仕方がないので、そのまま先を急ぎます。サンアントニオを過ぎて、I-37に乗り換えて、さらに南を目指します。このあたりまでくると、南国のフロリダのような風景が広がっていきます。ダラスは上着が必要なくらい寒かったのですが、このあたりでは、Tシャツでも大丈夫なくらいです。
 コープス・クリスティの手前で観光案内所によって、地図をもらいます。気のいいおばさんが、いろいろな割引券を渡してくれましたが、こんなにあちらこちらには行かれないですね。
 さて、最初の目的地は空母 レキシントンです。コーパスクリスティ港にに停泊している第二次世界大戦時に建造された空母です。太平洋戦争時には、最初に東京湾に入った船でもあります。神風特攻隊の攻撃を受けたことがあり、中の展示には神風の展示などもあります。そこに展示されている、当時のように作られた新聞は、日本語が読めないこともあって、「ビルゲイツが世界一の億万長者」のような、記事が使われているようなひどい作りです。しかし、日本と戦った船なのに日本の国旗も立っているというのもおかしな話しです。
 ただ空母の展示としては、こんな狭いところでこの大きな船を動かしているのかというような、艦橋に入れたり、空母の手術室なども見学できてそれなりに楽しめます。夜はBlue Goustと呼ばれていたこともあって、青くらいとアップされた不気味な船体を見せています。
 レキシントンの向かいにはテキサス州立水族館もあります。
 レキシントンの次は、コーパスクリスティの待ちをぬけて、パドレアイランド(Padre Island)を目指します。コーパスクリスティの町、椰子の木が生えていて、南カルフォルニアのようだという話しを、病院でしたら、「きっと上野先生疲れているのでしょう。」と言って笑われてしまいました。

 パドレアイランドはコーパスクリスティから、20分ほどのメキシコ湾に面した細長い島です。国定海岸で、入場料が$10取られます。案内所は意外と立派で、案内所からも海岸に降りていくことはできます。海はメキシコ湾の海なのでたいしたことはないですが、砂は白くて、比較的的きれいな砂浜です。案内所を過ぎると、道は、海岸線をそのまま走る道となります。この海岸60マイルほど続いていて、4輪駆動車が推奨されていますが、トーラスでもお構いなしに走っていきます。
 途中で、キャンプをしている人たちをたくさん見かけましたが、目の前を車が通っていて気にならないのでしょうか。産卵期にはウミガメの産卵が見られるようですが、是非見に来たい物ですね。ここは予想以上にいいところでした。おすすめします。
 でも久しぶりに砂浜を歩いて懐かしかったですね。

 Padre Islandを出た後は、361号線を北にあがってAransasの港へ、無料の州道フェリーがありますが、ガルベストンの物と違って本当に対岸に渡るだけです。
  
 ここで、病院に電話をするとまたしても移植が立て続けです。本当は明日も休みなので泊まってゆっくりしていきたかったのですが、人手が足りないので、ダラスへと帰ります。

 本日の走行距離 951マイル(1521km)


後編

1日目(3/6)
 San Antonio Missions N.H.P.

ダラス(Dallas, TX)→San Antonio Missions N.H.S → Goliad, TX→Aransas N.W.R→Kingsville, TX

 看護婦さんの「忙しくなるからニューオリンズには行かないでくれ」、という声もあり、今回再び海を目指すことにします。最初は、「アラモの砦」の前には見ておきたいということもあり、サンアントニオ・ミッションを見に行くことにします。
 昨晩が当直だったので、少し遅れて、ダラスを出たのが7時過ぎ、I-35を南に向かいます。今日も、テキサスはいい天気です。サンアントニオでおりた後、San Antonio Missionの中心地、San Jose Missionを訪れます。Visitor Centerはここにあって、ガイドマップなどをもらうことができます。
 1720年に建てられたこの教会は、よく保存された城壁に囲まれて、中世にトリップしたようです。とてもアメリカにいるとは思えません。San Antonia Missionには他にも3つの教会があって、それぞれ独特な偉容を保っています。
 サンアントニオをたった後は181、239号線と通ってGoliadという、街へ向かいます。この町は、Indipendence Trail沿いにあって、Presidio la Bahiaという1721年に建てられたスペインの前線基地であったFortを見学します。こちらも非常によく保存されたFortで当時の面影をそのまま残しています。日本の古城と同じような、静けさを残しています。Goliadの街には他にもGoliad State Parkもあって、こちらにも1749年に建立された教会が残されています。
 中世にひととき戻った後は、アランサス自然動物保護区です。こちらは冬季の間、アメリカシロヅルが飛来することと、ワニで有名です。入り口のゲートは日が出ている間、開いており、最初はビジターセンターで車一台$5を支払います。ビジターセンターの前にワニの観察場所がありますが、ここにいるワニはまるで作り物のようで、ワニに関しては前回の州立公園に軍配が上がるようです。ビジターセンターから、5マイルほど走ると、観察台があって、そこから、遠くに鶴のいる干潟を眺めることができます。ツルは確かに眺めることができるのですが、草の茂みに隠れる上に、かなり遠いですね。見に来ているのはお年寄りばかりでした。
 アランサス自然動物保護区の後は、35号を南へコーパスクリスティを目指します。途中Fultonの街では、「オイスター祭り」の看板が、今日の夕食はオイスターにしましょう。この町は、マンションの州立史跡があることで有名ですが、このお祭り、地元の有志のお祭りにしては、移動遊園地も来ていてなかなか立派です。ビールはマグ付きで$8、生牡蠣は1ダース$8でした。ライブの前では、みんな踊っていて、地元の雰囲気いっぱいのお祭りです。個人的には、地元のお祭り大好きなんです。
 Flutonを出ると、再び南へ、コープス・クリスティを過ぎて、77号線にはいると、しばらく街がありません。そのため、今日はKingsvilleのHaward Johmnsonの泊まることにします。一泊40ドルですね。
  

 本日の走行距離 563マイル(900km)


2日目(4/7) Polo Alto Battlefield N.H.P 要パスポート
Kingsville, TX→Laguna Atascos N.W.R. → South Padre Island.→Port Isabel Light house, S.H.S→Polo Alto Battlefield N.H.P→Iwo Jima Memorial→Los Ebanos Ferry→ダラス(Dallas, TX)

 今日はあいにくの曇り空。モーテルの軽食をすました後に、Kingsvilleを後にします。77号線を南に向かいます。この区間は、畑がひたすら続く単調な景色が広がります。
 Harlingenの手前でおりて、Lagna Atascosa 野生動物保護区を目指します。こちらも、メキシコ湾に面した干潟の保護区で、多くの野鳥を観察することができます。ここを過ぎて、100号線と合流すると、サウスパドレーアイランド(South Padre Island)の手前の街、ポートイザベル(Port Isabel)へ到着します。ここから、サウスパドレーアイランドまでは、長い橋が架かっています。天気がよければ、リゾートホテルが立ち並ぶ島が見渡せます。
 サウスパドレーアイランドは、とてもテキサスとは思えない、フロリダばりのリゾート地です。ここは、全く、パドレーアイランドでは、異なります。各ホテルは、プライベートビーチを持っていて、砂の城ができるような、きめ細かな砂が特徴です。
 浜辺には車ではいることもできますが、浜辺の散策をするには迷惑ですね。ホースバックライディングも有名です。ここのホテルはモーテル6でも$69もかかるので、値段も一人前です。いいホテルはうん百ドルです。これならば、カンクーンあたりに行かれるかもしれません。
 100号線はリゾートホテルがとぎれた後にも続いていますが、途中で砂の中に行き止まりとなります。今度来るときはシーズン中にと思いますが、春休みになると、学生が大挙と押し寄せてたいそう混むそうです。
 さて、パドレーアイランドを後にすると、橋のたもとにたっている、ポート・イザベルの灯台に寄ります。1852年に建てられたこの灯台は、現在は州立史跡で、$3で中にはいることができます。狭い螺旋階段を上ると、サウスパドレーアイランドが一望にできます。
 ここからすぐ近くの国境の町ブラウンズビル(Brownsville)でお昼にします。ダラスでは見ることのないEl Pollo locoという、鶏肉のメキシカンのファーストフードでとりましたが、なかなかおいしかったです。
 その後はポロ・アルトの古戦場国定史跡。ここはまだ整備されはじめたばかりのようで、ただの草原が広がっています。
 ここの街を通る、77号線を南に向かうとそのまま国境につながっています。手前には、「中を持ち込むと刑務所行きです」という看板が出ていますが、そのまま、高速のゲートのように国境に入ってしまいます。
 管理人は、VISA切れのため、残念ながら、北へ向かいます。次の街ハーリンゲン(Harlingen)では、最初に、テキサスのトラベルインフォメーションセンターによって2004年版のガイドブックを手に入れます。硫黄島記念碑(Iwo Jima Memorial)に立ち寄ります。空港の隣にある、海兵隊の学校の敷地にある記念碑は、ワシントンのアーリントン墓地のオリジナルのモデルです。台座にはアメリカが今までしてきた戦争が記されています。
 ご存じの通り、硫黄島は日本、アメリカにとって激戦地であり、日本側約2万人、アメリカ側7千人の死者をだした玉砕の島です。

 ちなみに当時の日本側の司令官 栗林中将の決別電です。

戦局遂に最期の関頭に直面せり、十七日夜半を期し小官自ら陣頭に立ち皇国の必勝と安泰を念願しつつ全員壮烈なる攻撃を敢行する。敵来攻以来、想像に余る物量的優勢をもって陸海空より将兵の勇戦は真に鬼神をもなかしむるものがあり。しかれども執拗なる敵の猛攻に将兵相次いで倒れたためにご期待に反しこの要地を敵手にゆだねるやむなきに至れるは、まことに恐懼に堪えず幾重にもお詫び申しあぐ。今や弾丸尽き水枯れ、戦い残るもの全員いよいよ最後の敢闘を行わんとするにあたり、つくづく皇恩のかたじけなさを思い粉骨砕身また悔ゆるところにあらず。ここに将兵とともに謹んで聖寿の万歳を奉唱しつつ、永久のお別れを申しあぐ。防備上に問題があるとすれば、それは米国との物量の絶対的な差で、結局、戦術も対策も施す余地なかりしことなり。なお、父島、母島等に就いては同地麾下将兵如何なる敵の攻撃をも断こ破砕しうるを確信するもなにとぞよろしくお願い申し上げます。終わりに駄作を御笑覧に供す。なにとぞ玉斧をこう。国のために重きつとめを果たし得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき

仇討たで野辺に朽ちじ吾は又 七たび生まれて矛を報らむぞ  
醜草の島にはびこるその時の 国の行く手一途に思う

 さて、ハーリンゲンの街より83号線を東に向かいます。まだ、片側2車線の道が続きます。ここで1時間ほど行ったところで、Los Ebanosという小さな街にたどり着きます。この町の路地をぬけると、アメリカーメキシコ国境の中で唯一の人力フェリーがあります。管理人は、VISAがないため、メキシコ側に渡ることができませんが、帰国前に一度このフェリーでメキシコに渡ってみたいものです。
 この国境を後にしたら、後は、一路ダラスを目指します。600マイル10時間。夜が長くなったとはいえまだまだ暗い道がおおいですね。結局走り続けて12時過ぎにダラスへとたどり着きました。

 コーパス・クリスティから南へ続く海岸は、テキサスの中では管理人の一番のお気に入りのところです。やっぱり、島国から北からかな。そんなわけで、皆さんにも南テキサスをおためし下さい。

 本日の走行距離 807マイル(1291km)



更新記録
●2004年3月8日:新規公開


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