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2005年05月31日

陽佑ちゃん移植報告(手術後155日目)

昨日はバーベキューの日だったのですが、胃瘻のボタンがぬけてしまったので、病院にきてもらいます。この場合は、胃壁が薄くなっていることが心配なのですが、バルーンの水がぬけてしまっただけで特に心配はありませんでした。新しく、MICボタンを入れてお帰りです。

 さて、陽佑君のお父様が闘病記のホームページをはじめられました。こちらの方もご覧下さい。

 がんばれ陽佑!
http://gambare-yosuke.web.infoseek.co.jp/

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2005年05月30日

齋藤陽子さんの壮行会

 当院にて移植を受けられた齋藤陽子さんが、このたび6月9日に正式に帰国することが決まりました。本当におめでとうございます。それに合わせて、昨日、齋藤陽子さんの送別会として、BBQ会が催されましたので、ご報告します。

 齋藤陽子さんは、お父様からの生体肝移植を受けられた後に、残念ながら移植された肝臓がうまく働くことが出来なくて、故郷の仙台を離れて長いこと東京の病院で闘病生活を送っておりました。数年間の間、病院から出ることが出来ずに、管をつながれたままの生活を強いられていました。
 多くの方の募金活動と、超人的な移植コーディネーターの方の計らいで、幸運にも当院での移植を受けることが出来ました。
 再移植という選択肢が非常に限られている日本では、このような状態からの回復は難しく、多くの患者さんが亡くなられているの非常に残念な現状です。
1 2 3 4

 日本では、帰国後に入院が必要ではないかとか、頻回な外来が必要ではないかという心配もあるかと思いますが、この写真のようにお元気な姿を見て頂ければ、それが無用な心配であることがわかって頂けると思います。
 一緒にバーベキューを楽しみます(1)。蚊が出てきたので陽佑君にOFFを蒔いているところ(2)。ビーチにグラビア写真を取りに行ったのですが、暗くて敗退。次回に期待しましょう(3)。お父様のスピーチ(4)。

 このバーベキュー会はご自身もドナーとなられたお父様のスピーチで締めくくられました。それは、陽子さんを支援して下さった方と、臓器を下さった名も知れぬドナーの方に当てられました。

 どちらもドネーション(Donation)という言葉にはかわりがありません。近い将来、陽子さんのような患者さんが海外に来なくてすむようになる日がきっと来ることでしょう。

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2005年05月29日

たまには書評でも

 最近は学会と論文が多くて、統計学の苦手な管理人をかなり悩ましています。そんな中、ダラスのテキサス大学サウスウエスタン校の内分泌代謝内科でフェローをしている、能登先生から統計学の本をお送り頂きましたので、簡単にご紹介します。

 従来の統計学の本が、統計を使う側つまり、論文や学会発表のための統計学であるものがほとんどなのですが、この、「日常診療にすぐに使える臨床統計学」は、統計を利用する側、最近はやりのEBMに基づいた報告を解釈するための本であることが特徴です。また、現在主流の統計学の教科書が、薬理などの論文に基づいて書かれていることが多いですが、筆者が臨床医、また、EBMに詳しいこともあって、臨床医サイドから執筆されていることもこのほんの特徴です。
 そのため、難しい数式などは省略してあって、また、構成もすっきりしていています。教科書として通読することも可能ですが、辞書的に使用することも出来ます
 この本は統計学を学びはじめた学生さんや研修医、また、臨床の場で研究報告を活用したいけれども統計学を忘れてしまった医療関係者の方が、手早く思い出すためにおすすめの本です。

Disclosure: 著者の能登先生はダラス時代からの知人で、この本にFinancial supportを受けています。

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2005年05月28日

秋葉に行こう -メイド喫茶の巻-

ノースウエストの夜行便で帰ってきた管理人。今日から通常勤務です。さて、うちの病棟薬剤師がお嬢さんと一緒に日本に行く予定なのですが、彼女は日本のアニメの大ファンで、日本滞在中に是非ともアニメに関するところにいってみたいそうです。
 管理人もその昔は秋葉原巡りをしたものですが、その当時は電子部品などのジャンク品をあさるのが目的でした。ところが、最近は秋葉原というのはアニメオタクの街らしく、コスプレをした娘がいる、コスプレ喫茶(メイド喫茶というらしい。)などがあるようですね。
 その高校生の彼女の東京観光としては、朝の満員電車と秋葉原のメイド喫茶とアニメのお店、それから渋谷か原宿などを勧めようかと思っているのですが、どなたか、ご存じのところが会ったら紹介して下さいね。(そんなところにいったらとんでもないことになるという意見も歓迎致します。)

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学会に行こう -旅は道連れ シロー寿司-

今日でいよいよ学会も最終日です。今日は慶應の移植コーディネーターの方と、飲みに行くことになっています。彼女はピッツバーグでの貧乏な日々を忘れないため、シアトルでもユースホステルに泊まっているという、今でも青春18切符というすばらしい方ですね。(時間がないので詳細は機会があったらまたご紹介します。)
 さて、彼女との飲み会の前に道で学会場で声をかけてくれた青年一人、同じく慶應の小児外科の先生で、環太平洋小児外科学会がバンクーバーでやっているので、そこからシアトルまで訪れたとのこと。以前にこのサイトを見たことがあるということもあって、そのままコーディネーターの人とのみに出かけます。
 彼は、今フロリダのジャクソンビルにいらして、移植にも興味があるということ。家も近いし話しもあって、また、後輩に激励のメッセージを送るような熱血漢の先生。こういう出会いもあるのですね。


 さて、その後も厚かましい管理人は慶應の飲み会に同席させて頂きました。シアトルでも一番おいしいといわれている(多分そうですよね。)シロースシにて、すっかりといい調子です。なかなか楽しい夜でした。そんなわけで、こちらに写真を掲載しておきます。

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2005年05月27日

学会に行こう -同窓会-

ダラスのプログラムでは毎年、米国移植学会に合わせて同窓会が開かれています。管理人は初めての参加になりますが、今日はEliott Bayを見下ろす、Palisadeというレストランで、20人近くを集めて催されました。今回は学会に参加するというのももちろん重要ですが、この同窓会に参加するというのが、主な目的だったのです。
 ちゃんと「Baylor Transplant Fellows Reunion」と印刷された、メニューが配られて、メニューはDungeness Crab Stuffed Halibut, Fresh Copper River Salmonまたは、Filet Mignonからの選択になります。
 このレストラン、ヨットハーバーもついた眺めの良いすてきなレストランで、ダラスのボスも「スエーデンの風景に似ていてホームシックになる。」と語っていました。
 彼の演説がまたすばらしいもので、ほれぼれとさせてくれます。その内容というのは、ダラスで研修したものがここでまた集って

 移植外科というものは生と死の狭間にあって、日常の生活がいかにすばらしいかを感じさせてくれる、数少ない残された分野です。君たちはそのような場所で働くことが出来ていかに幸せなことでしょう。
 自分は肝臓移植の第2世代だが、これからは第3世代の君たちの時代だ。その君たちがいろいろな文化の様々な場所に散って、そこで遺伝子を引き継いでほしい。

 彼は、手術に関してはこう語っていました。


 外科医として、何かトラブルが起こったら、とりあえずアナに指をおけ(put a finger on the holl)、それからまわりを静かにさせて、また集中すればトラブルは解決できるのです。手術中に使う器械として、「しまった鉗子(Shit Clamp)」というものがあるのですが(スプーンクランプのこと)、それをかけてから、ゆっくり原因を考えれば、大量出血などすることはないのです。

 しかし、外科では手術だけではなくて、病んだ患者さんや家族に対する対応もとても大事なことなのです。と昔のように、講義をしてくれました。まだ、一年も経っていないのですが、とても懐かしいものです。

 そして、最後には「数年以内には、卒業生が現在何をやっているかを、それぞれ講演してもらうことにしよう。」
 彼のいう、このプログラムの出身だということを誇りに思いなさい。ということは、ここの遺伝子を受け継いでるのだから、それだけの責任を果たしなさいということでした。耳の痛い話しです。

 管理人は、来年は何をやっているか全くわからないですが...

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学会に行こう -コーヒーの香りあふれる街-

 空港の近くのモーテルからだと、学会場までは路線バスで行くことになります。いくらお金が出ないとはいえ、モーテルから路線バスで一時間近くかけて通うのはやっぱり寂しいですね。

 シアトルは日本人にとっては、親しみのわく町でしょうね。街にはコーヒーの香りがあふれて、学会場の中でもコーヒーはもちろんスターバックスでした。こんなところに留学している人たちはうらやましいですね。といったら、それは天気がいいときだけだよ。とのことでした。

投稿者 管理人 : 21:04 | コメント (141) | トラックバック

2005年05月20日

学会へ行こう その2

皆さんこんにちは、また風邪を引いて参っている管理人です。学会も迫ってきてポスターを作らなければならないのですが、大学の印刷は3日間もかかるとのこと、そんなわけでまた困ったときのKinko’s頼みです。(24時間で出来る)

 さて、この夏は学会が3回続きます。学会への費用が自前のこのプログラムでは、この費用が重くのしかかります。特に薄給のフェローにとってはかなり痛いです。そんなわけで、出来るだけ安いチケットを探してくるのが重要なのですが、今回はノースウエストのウエブサイトから探してきた往復$280のチケット、さんざん遠回りするので、シアトルまで14時間かかります。シアトル旅行記はまた後ほど。

 さて、今日は陽佑君を救う会の大阪支部長が当院を訪れてくれました。管理人のオフィス倉庫にて、現在小児移植外科に訪れている研究生と学生の日本人達と記念写真です。

投稿者 管理人 : 22:15 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月18日

リサーチナースについて

ちょっと、「米国のリサーチナース」について検索していたところ、ヒットしてついつい日記を読んでしまいました。
毎日、過酷な勤務の中でも日記を書き続けてすごいな~。
面白い文面で、リアルな病院の様子もうかがえて大変興味深く拝見致しました。医師は、文才がある方が多いのでしょうか。好きだから続けられるのでしょうか。
かつて小児看護に携わっていたので、心・肝などの臓器移植にも少し思い出があります。本業共に頑張ってください。
申し遅れましたが、私は現在、看護系大学院で学んでいる者です。自分で調べれば良いのですが、生の声を伺った方が早いかと、、、。
お忙しいところすみませんが、以下の質問をさせて頂きます。
「リサーチナース」とは「治験コーディネータ」のことを指しているのでしょうか?(検索するとほとんどが治験コーディネータの説明でした)
米国の「リサーチナース」とは、大学院以上の課程を修了している看護師が、病院などで「研究」(つまり研究者として論文を書いたりする様な)を中心に行っている専門家としての働きはしていますか?
日本と違い、研究をしっかり学んだ多くの看護師が臨床で働いているイメージがあるのですが。専門以外の質問で申し訳ありませんが、上記に関する情報がありましたら是非お知らせ下さい。

投稿者 管理人 : 01:52 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月17日

小児移植外科見学 おまけ

  昨日は一晩中肝移植13時間の手洗い。その上、週末の学会のポスターのデーターを最新のものに書き直すことになったので、図表を全部作り直しです。計算から全部し直さないといけないので、涙がちょちょきれそうです。
 
  さて、見学に来た学生さんから感想を送ってもらいましたので、ご紹介します。ちなみに、左の写真は小児移植外科ハウススタッフとの写真ですが、この実習も学生さんの思い出になるといいですね。

 今回の見学では、アメリカの医療と移植外科の実際に触れる事ができ、予想以上の収穫を得る事ができました。日本では行われていない小児の脳死移植も見学できましたし、先生についてモーニングレポート、回診、カンファレンスなどを見学出来た他にも、放射線科や病理まで色々と詳細に案内して頂き、短期間にも関わらず本当に充実した実習でした。日本とアメリカの医療を両方経験してらっしゃる先生に丁寧に教えて頂けるので、アメリカの医療や移植に興味を持つ方に是非お勧めしたいと思います。本当に有難うございました。

投稿者 管理人 : 22:59 | コメント (0) | トラックバック

小児外科見学 後編

 手術の他にも検査の見学をします。CT検査は日本とほとんど同じようです。子供の撮影なので怖がらないように、お母さんも一緒に中に入ります(1)。これは、消化器内視鏡の見学。小腸移植をやっている施設ならです(2)。ICUでの、超音波の見学をしたり(3)、肝生検の見学をしたり(4)、胸腔穿刺の見学をしたりもします(5)。
 午後の回診の前には、検査結果を集めなければいけません。シンチグラムを見たり、くるくる回るボードにあるレントゲン写真を見て回ります(6)。また移植の場合大切なのは感染症と、病理です。細菌学部門によって、培養の結果を聞たあとに(7-8)、病理部門に行って、標本を病理フェロージュリーと一緒に見ます(9)。
 午後の回診の前には、ダンキンドーナッツで一服(10-11)。ここのコーヒーは甘いですがなかなかおいしいです。
9 10 11 12
13 14 15 16

 午後の回診は、影のボスのインターンのケニア先生と一年目のフェローのアンソニー先生とまわります(12)。温度版を見て、今日一日問題がないかも確認し、夜に対して指示を出していきます。移植外科の場合はプログラフの指示を出すのが一番大切です。
 さて、今日はこの後に移植のカンファがあります。今日はM&Mの日です。カンファ室では、アイスティーとクッキーがでますので、少しいただきます (13)。カンファレンス室の後ろの席に陣取って、発表を聞きます(14)。わからない単語がでても電子辞書があるから大丈夫です(15)。
 さて、これで実習も終わりました。最後に、ジュニアフェローのアンソニーと握手をしてお別れです。お疲れ様でした。
 

写真・文:管理人 モデル:見学の学生さん カメラ:IXY 50

投稿者 管理人 : 20:08 | コメント (11) | トラックバック

2005年05月16日

Re: 初めまして


あげはさん

陽佑の父親の大橋と申します。
心温まる募金のエピソードと応援のエールを寄せていただきましてありがとうございました。

あげはさんのメールで、日本のいろんなところで、世界のいろんなところで、会ったこともない本当にたくさんのみなさんに応援していただいているんだなあと改めて実感し、言葉にできない感謝と感動を感じております。

そういったみなさんとの心の交流を大事に続けてゆきたいと、陽佑の戦いの「今まで そしてこれから」をお知らせしてゆくための小生独自のHPを現在作成中です。近日アドレス公開予定しておりますので、その節は是非ご覧ください。

陽佑のことは私ども夫婦にとって非常に辛い体験でしたし、これからも陽佑の健康を完全に取り戻すための戦いは続きますが、このことが、多くのみなさんの心の中に「なにか純粋で、やさしく、あたたかいもの」を灯し、そんな心の灯火をみなさんがそっと大事に持ち続けていただければと願っています。
それがせめてもの私どもの恩返しといえるかもしれません。

今後とも陽佑と私どもを応援いただければ幸甚です。
ありがとうございました。

大橋之歩

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2005年05月15日

小児移植外科見学 中篇

 病理のカンファの後は、肝移植後の患者さんの超音波を行います。超音波の機械は大人の病棟にあるので、取りに行きます。大人の病棟では、大人のインターンとちょっと話しをします。ここが当直兼インターン部屋ですが、どこでも汚いですね。でも、この超音波の機械の小さいこと、ノートパソコンくらいの大きさしかありません。これは、彼女に運んでもらいます。
 さて、その後は、お昼ご飯ですね。病院のカフェテリアに並びます。今日はイタリアンフェアーということですが、イタリア人が聞いたら笑ってしまいますね。管理人おすすめのパルメザンチーズのチキンとスパティーを注文します。アメリカでの医療について、小児病院からローテーションに来ているICUフェローのラビッシュ先生に質問します。
 さて、昼食が終わると、手術室へ見学に行きます。今日は幸運なことに肝移植が行われています。一般の方立ち入り禁止の手術室へ。いつも小児の移植が行われる70号室です。手術室の番号が70以上もあるなんてなんて数でしょうか。
 バックテーブルは未だきれいで肝臓は届いていません。手術台の上からのぞき込んで手術を見学します。器械出しの上にある、摘出された肝臓です。正常の肝臓の1.5倍くらいになっています。

投稿者 管理人 : 20:26 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月14日

小児移植外科見学 前編

さて、今日から実習に来てくれた学生さんに、サービスを案内してもらいます。彼女は管理人が鉄緑会という塾で講師をしていたときの教え子なのですが、6年ぶりに合えばいつの間に大学を卒業していました。教える教科が化学から、医学になっても、かつての生徒がこうやってまた見学に来てくれるのは管理人としては涙ものです。

 さて、朝の始まりはコーヒーからです(1)。ここマイアミではキューバコーヒーが顔を利かせています。ちょうど、コーディネーターのモニカと出会います (2)。朝は回診の前にインターンとフェローのモーニングレポートがあるので、それに参加します。メアリーは小児移植外科の受付をしています。 朝は、やっぱりコーヒーが欠かせません。なぜか小児移植外科にはコーヒーメーカーがないので、いつも小児科の医局で失敬させてもらいます(3)。 
 朝の報告会では、朝早く来たインターンやフェローが患者さん達の状況を報告して今日の治療の計画を立てます(4)。この会議には、他にコーディネーターや、薬剤師、栄養士なども同席します。 朝の報告会が終わると、病棟を回診します(5)。インターンのケニア先生は、てきぱきと患者さんの報告をして、指示をカルテに書いていきます(6)。今日の回診には外科以外に、小児消化器内科の先生も参加しています。 患者さんの中にはプレイルームで遊んでいる患者さんもいるので、そちらにも立ち寄ります(7)。ニンテンドーのゲーム機がおいてあります(8)。
 回診が終わると、病理のカンファレンス病理医、肝臓内科医と移植後の肝生検や小腸生検の標本について議論をします。学生さんも一番後ろに座って見学します(9-10)。

写真・文:管理人 モデル:見学の学生さん カメラ:IXY 50

投稿者 管理人 : 13:33 | コメント (0) | トラックバック

見学

ここの医学部では、毎年3人の日本人学生が交換留学生として、1年間ここの医学部生に混じって授業を受けたり実習に参加したりしています。そのうちの、一人の穐吉君が、来週から2週間小児移植外科で実習することになりました。
 彼には、移植外科をリポートしてもらおう(管理人の写真の生け贄になる。)と思っていますのでこうご期待。

投稿者 管理人 : 08:25 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月10日

画素数が多くても

早速、IXY50で病院の様子を撮っています。小型化からの影響か、結構パープル・フリンジ(色収差の一種)が目立ちます。前からわかっていましたが、思っていたよりも目立つものです。最近は、コンパクトデジタルカメラの高画素化が進んでいますが、レンズの性能が追いついていないので、いたずらに高画素化を勧めるのもどうかといったものです。

 さて、現在小児移植外科には、イタリア人のレジデントの見学者と、小児病院のICUフェローのローテーターが一緒にまわっています。この写真は、影のディレクター(写真中央)による、パワーブレックファーストです。小児病院のローテータにはいろいろと、教えてあげないといけないのですが、なかなか難しいところです。

 明日は、6年ぶりに会う鉄緑会の教え子が、見学に来ます。最後のあったのは大学に入学する前だったのに、もう卒業してしまっています。月日の経つのは早いものですね。

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2005年05月08日

新機種投入

さてコンパクトデジタルカメラの新機種はIXY50とすることにしました。カメラを手に入れるに当たって、ヨドバシカメラが近くにあるわけではないので、通信販売で購入することにします。今までは、定評のある、B&H Photoや、Adorama Cameraを使用していたのですが、Price GrabberやYahoo Shoppingで評価の高い、Buydig.comを利用してみることにします。
 注文したのが5月2日。送料の一番安いFedEx Saverを利用したので、7-10日かかる予定です。通信販売で一番楽しいのは、商品が到着するまでです。FedExはトラッキングが出来るので、追っかけていきます。5月3日には商品が発送。Newark空港に到着します。4日には空輸で、マイアミに到着。5日の朝には配達のトラックに乗って午後には到着しました。非常にスムーズな配達です。
 これからの試写が楽しみです。

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2005年05月04日

見学・実習について

見学・実習のお問い合わせがいくつか来ているのですが、管理人の研修している小児移植外科では見学・実習は大歓迎です(たぶん)。移植医療や、米国の医療に関心のある医師、看護師、学生、薬剤師、栄養師、コーディネータなどどなたでもどうぞ。ボスに確認する必要と、いくつかの書類手続きが必要ですので、メールにて所属、略歴、希望期間をご連絡下さい。メールはホームページの下の方から送れます。
 なお、メールは題名の中に"baylor"または"miami"のキーワードが入っていないと、スパムフィルターに引っかかって永遠に届きませんので、その点はよろしくお願いします。

投稿者 管理人 : 21:35 | コメント (0) | トラックバック

2005年05月02日

4年目に当たって-師匠のお言葉-

 皆さんこんにちは。このサイトも4年目を迎えることになりました。開設当時からごらんいただいてる方も、最近見付けて頂いた方も本当にありがとうございます。管理人も先週の寒さから風邪を引いてしまいましたが、人手不足で休むことも出来ず、葛根湯を飲みながら、病院に出ています。こういうときに限って、移植や当直が続くものです。

 さて、アメリカでよく感心することには、みな躊躇無く質問することがあります。これは、病棟でもそうですし、国立公園のパークレンジャーに対してでもです。で答える方も、小さな子供から去れた、ちょっと間抜けな質問でも、丁寧に答えてあげて、けっして「そんなばかげた質問をするな。」ということはありません。また、逆に質問しなければ「熱心でない。」として悪く評価されることになるようです。質問する側にとっては難しいことなのかもしれません。その辺はおおらかにしたいものです。

 研修先病院の一つとして、海外の病院も選択肢の一つに入れば、それだけ広がりを持つことになります。海外の病院も、日本の病院も言葉が違う以外は何も変わることはありません。同じように人がいて、人生があって、藤枝の研修病院のボスがよく言っていたように「感動」があります。そう思ってそんな、一研修病院の様子をお知らせしてきましたが、いかがでしょう。

 移植医療に関しても、いかに移植医療が普通の医療の一部かということをお伝えできればと思っています。移植医療といっても、他の治療と同じように患者さんが日常の生活を取り戻すための治療の一つで、当たり前のように行われています。ダラスのボスの退院時の決まり文句も「Enjoy your Life!.」でした。
 臓器の提供に関しても、そこには寄付という高貴な志に基づいて行われています。日本での論調はすぐに「脳死を死と認めるか」との方向に向きがちですが、これは、「あなたは地球が回っているのを信じますか?」といっているようなものです。脳死は現代科学の作り出した人工的な死です。科学技術がなければ脳死は生まれてきません。これは、科学がなければ地球が丸いとか、まわっているとかを計測できないのと同じことです。
 あくまでも、科学は人間に使えるもので、寄付をするという志と、それで助かる命や生活があって、脳死はそれを結びつけるためのものでしかありません。それなのに、すぐに議論が技術論になってしまうのは嘆かわしいものです。
 宗教団体が「脳死を死と認めない。」というのは結構なことです。彼らが、進化論を信じないや、地球は平面の上にあるということを信じないのは仕方がないことです。
 しかし、科学のもとで働く医師や看護士が脳死に関する知識がないのは残念なものです。

 病院付けの研修生活でしたが、アメリカでは休みが多く取れることもあって(ダラスは3週間、マイアミは4週間)さんざん旅行には行かせてもらいました。学生時代に実習に行ったアイオワ大学の小児外科のボスのせりふに、「自分の人生を楽しんでいないものが、他人の人生を楽しませることは出来ない。」というのがありました。その点、研修、休暇ともさんざん楽しませてもらったので、申し分はありません。

 いずれにせよ、葛根湯も残り三日分となった今日この頃、管理人もそろそろ日本に戻らなければなりません。まあ、今後は日本の病院の状況や、旅行やオタクの話しが中心になることでしょう。それではまたしばらくおつきあい下さい。

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