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2005年07月17日

移植とダイビング

今晩は管理人です。実は管理人もPADIのCカードを持っているのですね。もうしばらく潜っていないのでペーパーですが。
 さて、そんなわけで管理人もダイビングのすばらしさはよくわかっています。管理人は質問者の病歴も何もわからないので、この質問にお答えすることが出来ません。もし、セカンドオピニオンが必要ならば、まず主治医の先生に質問をして頂いて、その上でご連絡を下さい。適切な方をご紹介します。

 さて、ここからは一般論となります。移植後の生活に関しては純粋に医学上の問題ではなく人生観とも関わります。さて、一般的に肝移植後3年を経過していれば、もちろん現在の免役抑制剤の量や合併症(高血圧や糖尿)などの関係もあるので一概には言えませんが、全く移植を受けていない方と同じ生活をしていいと考えられています。移植者の中でのスポーツ大会なども開かれています。もちろんアルコールは困りますし、グレープフルーツも困ります。
 ただ、たとえば建前上は生のお寿司は食べてはいけないことになっていますが、日本人の場合、移植を受けてもお寿司が食べられないと言ってしまったら、夢も希望もなくなってしまいます。多少は感染のリスクを上げるかもしれない(データーはありません。)けれど、やはり食べてもかまわないとおもます。
 そのうち、生のお寿司は感染症を増やさないという、研究をしたいと思いますので、研究に参加した胃管移植後の患者さんは管理人にご連絡を下さい。(ただし、寿司代は患者さんもちとなります。)

 ダイビング時には正常な肝臓でも肝酵素が上昇することがあって、局所的な気泡形成が原因だと考えられています。移植後の肝臓がこのような気泡に弱い可能性がありますが、証拠はありません。もちろんシュノーケリングや、低深度のスキューバーなら問題はないでしょうが、何メートルまでは大丈夫だということはわかりませんが、20mくらいまでにとどめておいた方が良いでしょう。このあたりは、本人のスキューバーにかける熱意と、肝機能とのかねあいと言うことになるのではないでしょうか。肝機能を変化させない範囲で、低い深度から楽しむというのが現実的なところでしょう。もちろん、脱水は良くないので、十分水分を取るようにして下さい。

参考: Divers Alert Network (デューク大学医療センター系のダイビングにおける医学研究の非営利団体。) 

投稿者 管理人 : 2005年07月17日 13:20

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